So-net無料ブログ作成

ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド [映画感想−は]

映画公開と同時に出た原作本の評判が良かったので、
読んでみようかと思いながら、結局映画のほうを先に観てしまいました。

結合性双生児の兄弟トムとバリーが、どのように生まれ、育ち、
ロックバンド"ザ・バンバン"としてデビュー後成功を収め、
その後に起こる悲劇までを"ドキュメンタリー"として描いています。


昔の男前なカンジ。お腹のところが繋がってます。
ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド1.jpg


とは言っても、もちろんすべてフィクション。
でも、バンドのリハーサル風景や、バックステージでの光景、
意味もなく野原を走り回ったり、お酒やドラッグまみれのパーティシーンなど、
いかにもロックもののドキュメンタリーにありそうな作りです。
主人公の双子の兄弟が美形で、音楽もなかなか聴かせるし、
確かにこの二人ならとても魅力的で、現実に登場したら人気が出ただろうなあと思わせます。

冒頭、イギリスの名優ジョナサン・プライスが登場。
え、こんなメジャーな人がでるような作品だったの?と驚いていると、実は・・・とか、
インタビューや別の映画、実在の人物やそれを演じる役者とか、
時代も70年代と現在を行き来するなど構成も面白く、
現在インタビューに答える人が、本当に30年ぐらい年を取った同じ人のように見えるし、
ケン・ラッセルが本人として登場し、もっともらしいことをしゃべったりと、
なかなか飽きさせません。
ただ、誰かが撮っているプライベートフィルムなはずなのに、
しゃべる人があらかじめわかってるようにカメラがちゃんとそちらのほうを向くし、
いくらプライベートでもそんなところまでカメラが行かないだろうというのもあって、
その辺はわかっていながらもなんとなく興ざめな気がしました。

特に、二人に影響を与えるローラ(70年代のほう)。
魅力的な女優さんだとは思うんですが、すべての動作がいかにも"演技"で、
ほかの登場人物は動きがみんな自然な分、気になってしまいました。

見終わって思うのは、ドキュメンタリータッチにする必要があったのか?ということです。
別に普通のドラマとして作っても良かったのでは、と思いました。
(まあ"普通"にはならない題材ではありますが)
イギリスのロック史上、こんな人たちがいなかったことは明白なわけで、
例えば『ベルベット・ゴールドマイン』なら、これはデヴィッド・ボウイをモデルにしてるんだな、とか、
そういう別の楽しみ方も出来るのですが、
70年代にこういうナゾの双子のバンドがあった、ということでもないので(たぶん)、
限りなくありそうな話でもあり、まったくあり得ない話でもあるわけです。
双子が常に誰かのカメラの中の映像でしかなく、一回フィルターのかかったモノになっているので、
本人たちの感情の動きなどはほとんど見えない。
それを意図してこういう偽ドキュメンタリーにしたのかも、とも思いますが、
そうすると、こちらの感情の持って行く場所がなくなってしまうのです。
逆にフィクションにしてしまえば、感情移入も出来た気がします。
本人たちの葛藤はもちろん、彼らを"見せ物"として利用した人、
大切に思った人など、感情面での人物描写が、
偽ドキュメンタリーであるが故に、かえって嘘くさくなってしまったような気がして残念です。


繋がっていても性格は正反対。
brothers1.jpg


原作はあの『A.I.』の原作などで知られるイギリスのSF作家ブライアン・W・オールディス。
なるほどSF・・というかファンタジーなのだなと納得。
映画を観て、かえって原作を読んでみたくなりました。

ところで、タイトルの"ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド"というのは、
バリーの頭の中の腫瘍(というか三人目の兄弟?)のことなのでしょうか?
(ネタバレかもしれないと思い、白くしてみました)
いろいろ象徴的な意味もあるのでしょうが、その辺がちょっとわかりにくく、
・・・というか、話が膨らみすぎて私のアタマでは理解できませんでした。
やっぱり、原作読んでみようかな。


Brothers of the Head(2005 イギリス)
監督 キース・フルトン ルイス・ペペ
出演 ハリー・トレッダウェイ ルーク・トレッダウェイ タニア・エメリー
   ジョナサン・プライス ケン・ラッセル



ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド スペシャル・エディション

ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド スペシャル・エディション

  • 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
  • メディア: DVD



原作はこちら。

ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド (河出文庫 オ 3-1)

ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド (河出文庫 オ 3-1)

  • 作者: ブライアン W.オールディス
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2007/01
  • メディア: 文庫


タグ:映画
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。